日本の大学数は多いか?:各国の総人口に対する大学数

を調べようとしてたんだけど、先に各国の「在学者率」をまとめたものが見つかったので、ご紹介[1]。


下表1.に示す[1]の資料で、在学者率というのは、


  在学率=100×高等教育機関(在学者数)/該当年齢人口


で定義されています。
おおざっぱにいうと、ストレートで進学した人数の、その年齢の総人口に対する比率、かな。


で、大学の数が多くなると、入学も容易になることが合理的に推測されることから、在学者率は高くなる・・・はずです。ま、他に留年が多かったり、社会人学生が多かったりすると高くなる要因となりますが。


[1]のデータは、2000年の中ごろを中心に集計されています。ここでは、集計対象となっている国のデータがすべてそろっている、2004年のものを抜き取ってみました。年毎で、さほど急激には変ってないので、だいたいの状況は把握できると思います。


表1. 2004年の在学者率


日本   46.9 %*  *大学・短大等のデータ
アメリカ 56.2 %*  *フルタイム在学者のデータ
イギリス 52.7 %*  *フルタイム在学者のデータ
ドイツ  36.8 %
韓国   70.3 %*  *兵役による休学者を除いたときのデータ
フランス 57.2 %


[1]出典:教育指標の国際比較(平成20年版) 第1部教育の普及 5高等教育の在学率(学部・短大段階) http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/08030520/005.htm


ということで、いつぞやの『エンゼル・バンク』で、日本は大学ボコボコ作りまくって云々、というくだりがあったのですが、データから見える状況はそれとは逆で、諸外国とさほど変らない・・・というか、むしろ


  「大学の数は少ないんじゃないの?」


ということを感じさせる実態でした。


余談ながら、

  • アメリカ・イギリスは、社会人学生が多そう
  • 兵役は、この中の国だと韓国だけ
  • なんでドイツだけは、突出して低いの?
  • なんで韓国だけは、突出して高いの?

ということが、資料から伺えましたとさ。

追記

その後、

  • 韓国については、日本で言うところの「大学」よりも範囲が広い
  • ドイツについては、〜よりも範囲が狭い

ということがわかった。別の機会に、うまいこと正規化して、比較できたらと思う。